里山十帖の料理が「ほかのお店や旅館と違う」と言っていただける理由。それは例えば、こんな秘密の一室にもあります。
ずらりと並んでいるのはスパイス、そして調合した自家製調味料。山菜を乾燥させて粉末にしたり、山の幸をピクルスにしたり。梅干しはもちろん、たくあんも木桶仕込みの自家製。里山十帖の漬物はぜ〜んぶ自家製です。さらに下段には発酵調味料も。「三五八漬け」などに使われる万能調味料「三五八」も自家製です。
さすがに醤油やみりんは購入していますが、それも一切添加物を使っていない、昔ながらの製法で作られたもの。主役はもちろん野菜ですが調味料は名脇役。どんなに丹精込めて作られた野菜でも、調味料がいい加減では野菜がかわいそうだからです。
「里山十帖の料理を食べると、体が浄化されていくような気がする」。
こんな感想をたくさんのお客様からいただきます。私たちにとってはとても嬉しいこと。美味しくって、体に優しい食事こそが、人間にとって最高の食事だと思うからです。でも意外とこの「美味しい」と「体にいい」の両立は難しくって、里山十帖のキッチンではいつもこの点に関して試行錯誤しています。人間にとっての「美味しい!」は砂糖や旨味、辛味、酸味などから感じることが多いわけですが、この組み合わせを強くすればするほど強烈に右脳を刺激します。つまり、現代の料理は「美味しい!」を追求するために、調味料や油、そして脂を使いすぎる傾向にあるわけですが、これはすなわち「あんまり健康的ではない」料理だったりするのです。
一方、いわゆる「健康的な料理」は、素材の味と天然の旨味を重視しますから、どうしても「美味しい!」と感じにくい料理になってしまうわけです。
里山十帖の料理テーマはその「中間」、「美味しくって体への負担が少ない料理とはなんなのか?」。
まだまだ答えにはたどり着きませんが、常に考えながら料理を作っています。食べた方にとって「美味しい」か「イマイチ」か、それは感じ方も様々ですが、この考え方が「ほかのお店や旅館と違う」と言っていただける理由なのでしょう。そして週刊ダイヤモンドで食事部門第一位に選んでいただいたのも、それが理由なんだと思っています。
今日も里山十帖のキッチンでは試行錯誤が続いています。
(漬物は八海山の純米吟醸酒粕で仕込んだ「山家漬」という地元の漬物家さんの金糸瓜などをご提供することもあります)
明日、2月16日と22日、23日に空室があります。ぜひご利用ください。
https://asp.hotel-story.ne.jp/ver…/ASPY0000Calendaronly.asp…
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