今回の特集は「発酵食・保存食」。世界の料理界で一大ムーブメントになりつつある発酵食ですが、その原点はどこにあるのか、そもそも発酵食とは何なのか、「ローカル・ガストロノミー」の視点から考察した1冊です。
今回も「文字がびっしり」、中身の濃い一冊ですが、いちばん読んでいただきたいのは、「とおの屋 要」の佐々木要太郎さんとの対談。ご存知の方も多いでしょうが、遠野の「とおの屋 要」は、日本の風土・文化に根付いた「発酵」と「ガストロノミー」を高度なレベルで融合させている日本を代表するお店(宿)です。
対談は新潟・南魚沼の里山十帖で行いましたが、それは佐々木要太郎さんに南魚沼の「生活に息づく発酵文化」をご覧いただきたかったから。
千年以上という長い時を経て生み出された人間の知恵であり、暮らしとともに生きる「発酵」を、単なるブームで終わらせないために、今、何を考えればいいのか話しています。
そのほか、街づくりや地域活性化に携わる方にぜひ読んでいただきたいのが、中東篤志さんとの「へしこ」対談。福井県小浜市のごく限られた地域で作られる「へしこ」のことを話しているのですが、このへしこが「衝撃的」に美味しいのです(へしこは若狭湾各地で作られていますが、この地域のへしこは特別な味なのです)。
そのことを中東篤志さんと話したところ「僕も!」ということになり実現した対談です。この記事では発酵食のことはもちろんですが、それを守り伝える人々と、キーパーソン一人の力でどれだけ地域が変わっていくのかということを紹介。裏事情を知っているからこそわかる内容になっています。
最近「発酵」に関する特集が各誌でも続いていますが、「自遊人」らしく、それらとはちょっと違う視点。以前であれば専門書を扱う書店のいちばん奥の棚にありそうな内容ですが、今回の号も、ほぼ全国のセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートで販売されます。
料理に携わっている方はもちろん、地方で食に携わる方、街づくりや地域活性化に携わる方に、ぜひ読んでいただければと幸いです。
発売は26日(新潟ほか一部地域は27日)。お近くの書店、またはコンビニでご購入下さい。
自遊人編集長
岩佐十良
【自遊人の直営・販売ページ】
https://organic-exp.com/products/detail.php?product_id=2110
【アマゾンの方は】
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