現在、販売されている『週刊東洋経済』の特集は「地方反撃」。その誌面で「雪国観光圏」と「雪国A級グルメ」の活動を紹介していただきました。
そして今日、ウェブ版『東洋経済ONLINE』には「里山十帖」にフォーカスした記事が掲載されました。記者さんからは「多角的に取材したので、ONLINEでも記事を書く予定」と聞いていましたが、かなりの文章量で里山十帖の開業からの歴史と現在を書いていただいています。
新潟県南魚沼市。潜在的な魅力はたくさんあるのに、それらが埋もれていたあの頃。
「ひとつの形にリデザインして見せ方を変えれば、きっと人々はこの地域の魅力に気がついてくれるはず」。
そんな思いから総額4億円弱を投資して始まったのが「里山十帖」です。
よく「地方創生関係の補助金はどのくらい使われているの?」と聞かれますが、里山十帖が始まった頃には「地方創生」の「ち」の字もありませんでした。
当然ながら完全な民間資本。約4億円の全額が自己資金+銀行借入によって賄われています。
もちろん補助金を否定するつもりはありませんが、経営者の「覚悟」と「気合い」はどんな事業をスタートするにも重要なこと。マーケティングデータ上からは「うまくいくわけがない」計画でしたが、だからこその戦いでした。
そしてもうひとつ。雑誌のほうで取り上げていただいた「雪国A級グルメ」も、近年、各地からご注目をいただいているプロジェクト。
誌面にもあるとおり、雪国観光圏は民間事業者が集まって運営するDMO。“分業制DMO”を掲げていて、それぞれの事業者が役割を担って自主的に活動しています。
私の呼びかけによって8年前に始った「雪国A級グルメ」も同じで、参加施設の年会費が主財源です。
「A級グルメ」とは「永久に守りたい味」のこと。地域に残る貴重な味を観光資源化することで、地域の基幹産業である農業を守り、農産物や加工食品のの付加価値化を目指そう、という取り組みです。
正直なところ、視察にくる方々が驚くほど低予算で運営している「雪国A級グルメ」プロジェクト。
公共性の高い取り組みですし、一定の評価もいただいているので「もっと行政に応援して欲しい」のが本音ですが、独立性が高いからこそ、ボランタリーな活動だからこそ、今のような成果を出しているのかもしれません。
とはいえ、これからさらに活動を広げていくには、行政と民間の両輪で行くべき。それが実現した時には、本当に猛烈な「地方反撃」が始まると思っています。
なんだか感慨深い2つの記事。ぜひ、『週刊東洋経済』『東洋経済ONLINE』ともにご覧ください。
自遊人代表取締役
岩佐十良
【東洋経済ONLINE】
https://toyokeizai.net/articles/-/266978
【週刊東洋経済】
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B07MCW57P8/toyokeizaia-22/
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