小正月に行われる「どんど焼き」。新潟では「賽の神」と呼び、正月のお飾り、書き初めなどを持ち寄り、それを燃やすことによって、家内安全、商売繁盛、五穀豊壌などを願います。
塞の神の語源は、邪霊の侵入を防ぐ神→さえぎる神→さえの神→サイノカミ(賽の神)となったといわれています。
里山十帖のある大沢地区。年男の皆さまが高さ約5mの塞の神に点火をし、集落のみなさんの無病息災、五穀豊穣、健康を祈願しました。
盛大に燃え上がる塞の神を前に、スルメを炙ったり、振る舞いの豚汁や甘酒などを頂戴し、里山スタッフも心も体も温まるひとときを経験させていただきました。
そして、塞の神にはもう一つ興味深い遊びがありました。
江戸時代末期に雪国の風俗を書いたベストセラー「北越雪譜」には、雪国の正月の遊びとしていた「羽子櫂(はごつき)」。
雪を踏み固めた相撲場のようなものを作り、1寸ほどのウツギにヤマドリの羽根を3本差した羽子を作り、雪堀に使う「木鋤(こすき)」でつくというもの。江戸の羽子板とは違い大きいので、子供ではなく大人がする遊びだったようです。落とした人にはバツとして墨ではなく、雪をかけられたりしたのだとか。
一時期、絶えてしまっていたこの遊びを、大沢地区では塞の神のおまつりで遊べるように復活させていました。
木鋤が大きいのでなかなか難しかったようですが、里山スタッフも一緒に体験。かなり夢中になり、連続記録を達成。去年よりもいい成績だったようで、なんだか良い年になりそうです。
設営にあたっていただきました集落のみなさん、地元歌舞伎保存会のみなさん、こども会のみなさん、大変お疲れ様でした。
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