最終的になんと6,959,606円、467人もの方にご支援いただきました! ほとんどリターンのないクラウドファンディングであったにも関わらず、本当に多くの方にご支援いただきました。
里山十帖にお越しいただいたことのない方も多く、驚くのと同時にとても嬉しく思っています。今後もご期待に添えるようにさらに「体験・発見・感動」を追求していきたいと思います。
ご支援いただいた皆様、そしてこのクラウドファンディングを立ち上げてくださった「さとなお」さん、本当にありがとうございました。ご支援いただいた全額を従業員の給与に充当させていただきます。
このクラウドファンディングが始まった5月7日。まだ絶望的な気持ちが自分を支配していました。でもそんな顔が見えてしまってはスタッフにもお客様にも不安を与えてしまいます。そんな時になによりも「元気の素」になったのが皆様からのメッセージ。頑張ろう!という気持ちと希望が湧いてきました。
そして今が「5月」というのも、鬱に深く入り込まないで助かった理由のような気がします。
5月、南魚沼は本当に素晴らしい景色に包まれます。4K8K映像よりもはるかに美しい風景。山を毎日駆け上がっていく新緑。現れる雪形と日々変わっていく新緑の色。次々に咲く花。鳥のさえずり……。とくに今年は銀山平に行っていることが多く、行くたびに心が洗われました。
不思議なもので、銀山平にいる時はコロナのことを一切忘れます。本当に忘れてしまうのです。自分でも病気なのではないかと思うくらい、きれいさっぱり忘れて「山が見えるこの場所にファイヤープレイスを作りたい」「滝見台を作りたい」などなど妄想が広がります。
新型コロナウィルスは自然界から現れたわけですが、その自然界は今日もなにも変わりません。「ポストコロナ」とか「新たな時代」と言われていますが、自然界はなにも変わっていません。人間だけが翻弄されている。車での帰り道、下界に降りてくると現実に引き戻されるわけですが、この騒動の裏側にあるものはなんなのか、考えざるをえません。
私たちはこの南魚沼(魚沼)が世界を代表する場所になることを夢見ています。「人間らしい暮らしがここにはあるね」「なにごともバランスが大切だよね」。そう言ってくれるような施設を作りたいと思っています。
投資家がこぞって集まりオーバーツーリズムを起こすような観光開発ではなく、損益ギリギリで投資家は集まらないかもしれないけれど、夢のある、そして地域の魅力を伝える施設を作りたい。
「幸せ」というリターンを重視する投資を呼び込みたい。
真のSDGsとは何か、地域の視点で考えたい。
そんな「考えること」のきっかけを作る施設にしたい。
皆さんのご支援と「5月」の風景が、ふたたび「やる気」と「勇気」を与えてくれました。
まだまだ足下を見れば厳しい状況が続きます。なにしろ一年の三分の一の売上が一瞬で吹き飛びました。さらにまだ予約は弱い状況が続きます。一般的にいえば「新規事業は中止」「規模縮小」「計画延期」を考えるのが当然ですが、私たちは銀山平プロジェクトも、里山十帖近くの古民家再生も、すべて止めずに進めています。
こうなったら潰れる時には潰れる。攻めなければ潰れる。怯まず、恐れず、攻め続けることに決めました。
しかし言うは易し。現場は大変です。感染症対策という防御をしながら攻める。しかも防御方法は日々更新しているばかりでなく、どんどん高度化しています。業務は増えていますが、売上は減っているので稼働人数を最小限に抑えなければ経営が破綻してしまいます。
このバランスをどのようにとるか、今後どのようにお客様が戻ってくるのか。この読みをちょっとでも間違えると、取り返しのつかないことになります。
そのためには冷静な判断が重要ですが、冷静になるには「やる気」と「勇気」が必要です。その「やる気と勇気と元気の素」を皆さんからいただきました。
もうすぐ6月。木々の緑が濃くなるのと同時に、いろいろなことが安定してくるはず。夏至とともに太陽も高く昇るはずです。
皆さん、さとなおさん、本当にありがとうございました。
株式会社自遊人
代表取締役 岩佐十良
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