新緑の季節、棚田の風景を楽しむドライブの途中に立ち寄れるのが「日本一うまいトコロテン」。
里山十帖から車で1時間強、ほくほく線のほくほく大島駅から1キロほどの場所にある店の名前です。
県道から右にすこし入った緑の中に、簡易的な屋根をつけた店があります。店内の一角には「新潟県の名水」にも選ばれている岩清水が引かれています。トコロテンに使われているのも、もちろんこちらの清水。
明治時代の創業からずっと、同じ作り方を守っているそうで、最近の柔らかいばかりのトコロテンにはない、ぷりんとしたコシのある歯ごたえと、豊かな海藻の香りが楽しめます。
名物のトコロテンを頼むと、写真のとおり箸が「一本」だけついてきます。
これは昔から一部の地域で伝統的に食べられている方法。
全国に弘法大師が行脚した折、杖でついた場所から清水や温泉が湧き出すという伝説が残っていますが、その「弘法大師の一本杖」にあやかって、一本箸で食べるのだとか。
また、ところてんは日持ちがせず、数日して古くなると持ち上げようとしてもポロポロとちぎれてしまいます。こうなると、とても箸1本では食べられません。そこで、新鮮さの証として一本箸で食べるようになった、という説もあるそうです。
オープンエアーの涼しい店内で食べる、ひんやりとしたトコロテンは、これからの季節にぴったりです。
周辺は松之山から上越まで一帯が棚田の名所。国道235号や403号を走ると、あちらこちらで美しい棚田が眺められます。
日本一うまいトコロテン
〒942-1104 新潟県上越市大島区下達460−2
025-594-3701
営業は4月第4土曜から10月の体育の日のみ。9:00~18:00
期間中は無休。
ちなみに、ほくほく大島駅から徒歩でも10分ほどで行けますが、電車は1時間に1本程度なのでご注意を。
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