里山十帖の裏庭に佇む藁葺き屋根の小屋。それが里山十帖の雪室です。先日までの雪不足では周囲の雪をかき集めて、藁葺き屋根に盛っていましたが、先日の大雪でやっと覆われました。
中に貯蔵されていているのは、にんじん、じゃがいも、ごぼう、白菜、キャベツなどなど。湿度ほぼ100%、室温2〜5度という雪室の環境は野菜の保存に最適なだけでなく、根菜類は甘みがぐっと増します。
里山十帖の料理コンセプトは「地味だけど滋味」。地域の風土や文化、歴史を料理に表現したいと思っています。雪国・新潟の冬の食といえば、保存食、発酵食、そして雪下や雪室で保存された野菜です。
野菜料理は手間が何しろかかるので、正直、肉料理などをご提供するほうがキッチンスタッフにとってはラク。仕入れも安定します。とはいえ、やっぱり「地味だけど滋味」がコンセプト。今日も昼から、野菜の下処理をキッチンスタッフ総出で行っています。
昨日、リピーターのお客様が嬉しいことを言ってくださいました。
「前回に来たときに、今日いちばんのおすすめ食材は何?ってスタッフの方に聞いたら〝カブです〟と。正直、肉や魚を期待していたのでがっくしきたんだけど、食べたら驚くほど滋味深く、美味しくて。それ以降、野菜に開眼しちゃったんですよね。今日の一押し食材は何なのか、気になるなぁ」。
雪が降ったことで野菜の味もぐっと増してきました。さて、今日の一押し食材は…? ぜひ冬野菜を食べに里山十帖にお越しください。
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